スタンフォード大学の心理学教授ルイス・ターマン博士は、人の一生について世界で類を見ないほどの詳細な研究を行いました。
1500人のこどもを選び、そのこどもたちの一生を追跡調査したのです。
ターマン博士はそのこどもたちが老人になるまで生きることはできませんでしたが、研究自体は後継者に受け継がれました。
この研究によって、1500人のこどもたちがどんな性格で、どんな大人になり、どんな仕事をして、どんな結婚をして、どんな老後を送って死んだのかが、データとして記録されたのです。
一般的に結婚をしている方が長生きできるし、ずっと独身だと寿命が短いと思われがちですが…このターマン教授の研究を紐解くと、その常識を覆すような面白い事実が浮かび上がりました。
結婚生活と寿命とはどのような関係があるのか?
その詳細を紹介します。
女性の長生きする結婚生活ランキング
どんな結婚生活を送ると寿命が長くなるのか、わかりやすくランキングにしてみました。
1位 一人の旦那さんと一生添い遂げる
2位 結婚していたけど、離婚してそのまま独身で生きる。
3位 ずっと独身のまま一生を送る
4位 離婚した後に再婚する。
一番長生きできるのは、結婚してそのまま一生添い遂げた女性です。
長生きできる理由はたくさんあります。例えば家族がいる場合、独り暮らしよりも食生活が規則正しくなったり、健康的になる傾向があります。また、急病になった場合も、夫が救急車を呼んでくれたり、看護を受けられます。
また「幸せな結婚生活」そのものが、人生を幸福にし、ストレスを軽減させます。ストレスのない生活は長寿の秘訣です。
以外なのは2位です。
「離婚して再婚せずにそのまま独身で生きる」という生き方は、結婚して添い遂げた女性と同じくらい長寿であるという結果になりました。
男性は離婚を経験すると極端に寿命が縮みます。
女性は一時期ショックを受けて落ち込んだとしても、過去のことを割り切って前に進む力が男性より圧倒的に強いのでしょう。
また、高圧的な男性との結婚にストレスを感じていた場合、離婚によってストレスが無くなったから、という理由も考えられますね。
3位はずっと独身の女性。
ずっと独身だと寿命も短くなるのでは?と思うかもしれませんが、研究の結果は意外なものになりました。
「離婚のストレス」は人生で体験できるストレスの中でも、最も大きいもののひとつです。気ままな独身生活は、その大きなストレスを感じることがないので、その分長寿となるのでしょう。
4位は離婚した後に再婚した女性です。
ストレスの過多は寿命にとって大きな影響を及ぼします。
離婚という大きなストレスを感じた後、再婚をする。男性の場合は、再婚をすると独身よりも寿命は延びます。ですが女性の場合は逆に、再婚をすると寿命が縮むという結果に!!
もちろん結婚相手の男性との相性もあるのでしょうが、結婚生活そのものが女性にとってのストレスになることも多いということでしょう。
このランキングも完ぺきというわけではありません。
統計的に真面目で堅実的な性格の人間は、不真面目でだらしない性格の人よりも明らかに長寿です。
ずっと一人の人と添い遂げることができる女性は、元々長寿になりやすい性格である、ともいえますし、逆に離婚をして再婚をした女性は、元々短命になりがちな性格を持っていた、ともいえます。
ただひとつだけ確実に言えることは、女性は男性よりも離婚のストレスを乗り越える精神力を持っているということですね。